
4/15(日)、大阪でイベントを開催しました。
それがこちら。

正直、イベント前日まで不安でいっぱいでした。
だけど終わってみると、心の底から「やって良かった」と思えたイベントになりました。
ということで、イベントを終えて感じたことを書いていきます。
感じたこと・思ったことが多すぎて、でも全て書き残しておきたいと思ったので、ちょっと長いけどお付き合いください。
目次
きっかけは「ものづくり」や「つくりて」に対する想い

イベント告知の記事にも書いた通り、この企画にはこんな想いがありました。
「ものづくりって楽しい!」
だけど。
「ものづくりを仕事にできずモヤモヤしている人って多い…」
だから。
「こんな働き方があるよ!」
って伝えたい。そして、大好きなものづくりをしてイキイキと暮らす人を一人でも増やしたい。
一緒にイベントを主催したのは、革職人・ほりちゃん(@calmeleather)。
「ものづくりが好き」で「クリエイターのいろんな働き方を伝えたい」という思いを持つ者同士、意気投合。

というところから始まったのが、今回のワークショップ&対談の企画でした。
参加、協力、SNSでの拡散、励まし…たくさんの「ありがとう」

ただ、イベント開催するって簡単じゃない。
「面白そう」で決めてスタートしたものの、やっぱり難しいところはたくさんあって。
特に、イベントに参加してもらうのって簡単なことじゃないんですよね。
一日限りのことだから、日程が合うかもわからない。
大阪で開催するから、遠方の人は来れない。
そもそもイベント自体を知ってもらうことができない…
そんなたくさんの「難しい」を救ってくれたのが、いろんな人の協力でした。
私がTwitterでイベントの告知をするたび、参加できないけど拡散してくれた人。
参加を決めた上で「これに参加します」と言って、イベント情報をシェアしてくれた人。
運営側として協力してくれることになった中馬さりのさん(@chuuuuuman)や、オオニシトモヒロさん(@Tomo_camera_)。
私がちょっと弱気になったときに励ましてくれた人。
そして、一緒にイベントをやってくれたほりちゃん。
みんながいたからこそ「本当にやってよかった」と思えるイベントになったんだと思うし、私自身もここまでやってこれたんだと思います。
本当に、本当に、ありがとう。
インターネットの世界から現実世界につながった

今回の参加者の大半は、SNSやブログ経由でイベントを知って参加を決めた方々。
普段Twitterで「いいね」を押してくれる方や、私のLINE@に登録して応援メッセージをくれる方など、ネット上でしか知らなかった方と会えたのも本当に嬉しかった。
“本名を聞いても誰だかわからないけど、アカウント名を聞くと誰だかわかる”
そういう人たちとリアルの場で会えるのもイベントの良さだなぁと思ったし、会いに来てもらえることがやっぱりすごく嬉しい。
こういう出会いを運んでくれるインターネットってすごい、と思うと同時に、インターネットの世界を飛び出して現実世界でつながれることが増えたら面白いなと思うんです。
「リカバリーできるスキル」は上達の証

私が陶芸を始めたのが2016年の3月。
そこからちょうど2年が経ち、ワークショップで陶芸を教える側になりました。
だけど、自分が作ることと人に教えることの間には大きな壁があって、イコールではないんですよね。
そしてその壁は、リカバリーの方法を知っているかどうか。
ワークショップで教えるにしても、みんなが最初から完璧に作れるわけじゃない。
じゃあ作ってる途中で上手くいかなかったら、何ができるか?
「これ、どうにかなりますか?」と誰かが困っているとき、最適な方法でリカバリーできるか?
ということを考えて、実際にやる必要があります。
それができるのは、“自分自身がうまく作れる”という段階の一つ上のステップなのかな、と。
ワークショップを無事に終えることができた今、私も少しは陶芸の腕が上がっているということかもしれません。
ほりちゃんの戦略とホスピタリティを学んだ

今回一緒にイベントをやった、革職人のほりちゃん。
彼はネットショップでの売り上げもさることながら、マーケティングの戦略が非常にうまいんです。
それが今回の対談で話していて、私自身も勉強になりました。
革職人ほりちゃん @calmeleather
のInstagramの使い方。◼商品のカタログとして、実際にお会いした人にもスマホ画面でお見せする
◼そこでフォロワーも多いと”ブランド”としての信用に繋がる。
「カタログとして対面の営業に使う」って考え方は全くなかった。すげぇ。#若手職人対談 pic.twitter.com/GvNyojFZfa
— ぼりさん (@borilog) 2018年4月15日
Instagramの使い方の他にも
- 市場のニーズから商品を考える
- 季節に合わせたキャンペーン施策
- 販売プラットフォームに合わせたブランディング
などなど本当によく考えられていて、彼のブランド「カルムレザー」が人気な理由に納得。
そして何より、「どうしたらお客さんが喜んでくれるか」を徹底的に考える姿勢に感銘を受けました。
相手を喜ばせようとする彼のホスピタリティは、革小物の販売においてだけじゃない。
イベント運営側への配慮や、参加者へのプレゼントを用意するといったところも、彼のホスピタリティがあってこそ。
私にないものを持っているほりちゃんのことを本当に尊敬しているし、私自身もたくさんのことを学べたいい機会でした。
私が作ったコミュニティにも意味がある気がした

実は今回の運営側、
- 共同主催のほりちゃん
- 対談司会の中馬さん
- カメラマンのトモヒロさん
全員が、クリエイターコミュニティ『つくりて×つくりて』のメンバーです。
このコミュニティは、2017年7月に私が中心となって立ち上げたもの。
「クリエイターが集まったら絶対に面白いものが生まれる!」という確信と、「一緒にコラボできる仲間が欲しい」という私欲から思いついたものでした。
参加は無料で、イメージはmixiのコミュニティ。
私が「運営する」というより「集まる場所を提供している」という感じのゆるいものなんですが、これまで細々と活動を続けてきました。
そして気づいたら今回、偶然にもこのコミュニティメンバーで一緒にイベントを運営。
カメラマン・オオニシトモヒロさんは、指示なしで素晴らしい写真をたくさん撮ってくれました。

ワークショップ中のユキガオ

ワークショップ中のほりちゃん
この記事で使ってる写真やTwitterで上げた写真は、ほとんどトモヒロさんが撮ってくれたものです。
前回の千葉県でのイベントも、トモヒロさんに撮ってもらいました。
イベント中って自分のことでいっぱいなので、写真を残すことが難しいんですよね。
だからこうして素敵な写真と一緒に思い出が残るのが本当に嬉しい。
対談の司会をやってくれた中馬さりのさんは、ぬいぐるみ作りやイベントのモデレーターもできるライターさん。

当日の司会は何気なくやってらっしゃるように見えて、原稿もしっかり作っていただいていたし、タイムマネジメントも完璧。
私たち二人もすごく話しやすくて安心感がありました。中馬さんなしに、対談は成り立たなかった。
こんな風に信頼して仕事を頼める人たちがコミュニティにいてくれることが嬉しいし、この関係を大切にしていきたいなと強く思いました。
また今回、愛媛県から参加してくださった方も…!

こちらのモモさん(@momourushi)も、実は『つくりて×つくりて』のお一人。
漆(うるし)を扱う、漆芸家さんです。
朝一の飛行機で大阪まで駆けつけてくれたんです。嬉しすぎる…!
コミュニティーメンバーでいうと、手漉き和紙職人の長田さん(@osadapapermill1)も福井からわざわざ来てくれました。
全国の若手工芸作家さんたちがこうして集まってくれることが純粋に嬉しかったし、ここから絶対に面白いことができる気がする。
そんな可能性を感じた一日でした。
このコミュニティは、有料サロンみたいに精力的に目立った活動をしてるわけじゃない。
あまりに細々としているから、「意味がないのかもしれない」「自然消滅するかもしれない」と不安に思ったこともあります。
でも、作ってよかった。
今日改めて、そう思えました。
これからもきっと、このコミュニティがクリエイターにとって必要な場所になる。
「伝えたいことがある」から前に立って話をする

対談っていうと少し大げさかな、と感じたりもした。こそばゆくもあった。
そんな思いを抱きながら開催した「若手職人対談」。
陶芸を始めて2年。ブログを始めて1年半。大きな実績は、あまりない。
そんな私に何が語れるんだろうか、とも思った。
でも、あった。
正確には「何が語れるか」じゃなくて、「何を伝えたいか」。
私は、ものづくりが好きだし陶芸が好きだし、それを生業にしたいと思って会社を辞めた。
どうしたら自分を知ってもらえるか、どうしたら作品を買ってもらえるか、どうしたら…
そんな風に試行錯誤を繰り返しながら今までSNSやブログを使って活動してきた。
同じようにものづくりが好きな人やクリエイターさんたちに「私にもできるかも」と感じてもらいたいし、背中を押したいと思っていた。
そういう、ものづくりに対する想いやクリエイター活動に対する想いを伝えたかったんです。
対談中、私は戦略的なことをあんまり語れませんでした。
それは私が戦略立てて考えるのが苦手なこともあるけど、やっぱり私の原動力は「想い」だから。
想いだけじゃどうにもならないことはあるけど、想いのない活動に何の意味がある?
だから私は、その「想い」を伝えたくて前に立つことを決めた。
ちゃんと伝わったなら嬉しいな。
やりたいことがあるから、私はまだ死にたくない

イベントからの帰り道、ぼんやりと一日のことを思い返していました。
ワークショップを楽しんでくれていたみんなの顔
私たちの対談を聞いてくれた人たちの真剣な眼差し
対談後にいただいた質問や感想
素晴らしいものを作る人たち
クリエイターコミュニティの可能性
若手クリエイターの未来
私がこれから向かう場所…
そんなことに想いを巡らせているうちに、なぜか涙が出てきてしまって。
それは「一日楽しかったな」とか「イベント大変だったな」とか、そういうのとは全然違うもので。
“あぁ、私まだやりたいことがあるな”
という、自分の中から湧き出てくる情熱が溢れ出てしまったとしか思えないような涙。
いつ死んでも後悔したくないから、私は自分の好きなことをして生きているつもりだった。
だけど、未来にやりたことがあると気付いた。ワクワクできるものを見つけた。
もし今死んだら後悔すると思った。
まだ死にたくないと思った。
いつ死んでもいいなんて、そんなことなかった。
私にはまだ、やりたいことがある。
そんなことを、このイベントが気づかせてくれました。
え、待って待って。
私これまで割と「いつ死んでもいい」と思えるように生きてきたつもりだし、実際そう思ってたんだけど…
今日のイベントをきっかけに色々考えてたら、まだやりたいことあって全然死ねないわ。
まだ死にたくない。
私のこの人生でやりたいこと、まだいっぱいあるよ。
— ユキガオ (@yukigao_22) 2018年4月15日
こんなにも心動かされるなんて、最高じゃないか

イベントの企画は、たしかに大変だった。
うまくいくか自信がなくて、不安でいっぱいだった。
でも。
ワークショップを楽しんでもらえて嬉しかった。
会いたかった人たちに会えて嬉しかった。
「会いたかった」と言ってもらえて嬉しかった。
自分の思っていることを伝えられて嬉しかった。
「想いが伝わってきた」と言ってもらえて嬉しかった。
私の作ったものを手に取ってもらえて嬉しかった。
「応援しています」という言葉が嬉しかった。
やりたいことがまだまだあると気付いて涙が溢れた。
まだ死ねない、と強く思った。
そして、こんな風に心動かされる一日を過ごせたことに感激した。
31歳という「いい大人」の歳になって、それでもなお子供みたいにワクワクできることが幸せだなと思った。
それも全て、このイベントに関わってくださったみなさんのおかげです。
運営に関わってくれた方、応援してくれた方、イベントに来てくれた方、そして一緒にイベントやってくれたほりちゃん。
本当にありがとうございました!!
最高に幸せな一日でした。
ユキガオ
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