「私にはこれがある」そう思えるものがあるからこそ負けたくない

ユキガオ
こんにちは、陶芸作家のユキガオ(@yukigao_22)です!

陶芸を始めて3年半が経ち、自営業として開業してから2年が経ちました。

ですが、未だに大きな収入を得ることや、定期的にお金を稼ぎ続けることができずにいます。

だからつい、「稼げないのにこのまま続けていていいんだろうか」「そろそろ見切りをつけるべきなんじゃないか」と考えてしまうことも…

でも、先日あるドラマのセリフで、気付かされたんです。

私には陶芸という好きなこと・やりたいことがあるのに、お金の壁に負けそうになってしまっていたな、と。

 

 

「お金がないことに気持ちが負けたらあかん」

2019年9月から始まった、NHK朝の連続テレビ小説『スカーレット』では、陶芸に関するシーンがたくさん出てきます。

穴窯

NHK朝の連続テレビ小説『スカーレット』で陶芸がアツい!

2019年9月29日

その中で、ある絵付けの先生が主人公にこう言うんです。

「何かやろう思うたときに、お金がないことに気持ちが負けたらあかん」

お金がないことを理由に、自分の本当にやりたいことを答えられなかった主人公は、この言葉を聞いて「自分は何をしたいのか、どうなりたいのか」と言うことを考え始めます。

何気なく出てきたこのセリフですが、フリーランスの陶芸家として活動している私にも深く響き、頭の中でリフレインしているうちに涙がこぼれてきました。

まるで、私に向かっていわれているような気がしたから。

 

お金の問題に負けそうになる現実

「陶芸で食っていくのは簡単じゃないよ」
「サラリーマンを辞めるなんてもったいない」

そう言われながら、大企業の会社員の座を捨て、陶芸の道に進んだ私。

「私なら何とかできる」という根拠のない自信を持って3年前にスタートしたものの、実際に自分の事業として陶芸をやっていく難しさは幾度となく感じてきました。

ひとつの作品でお金を稼ぐことの難しさ。
コンスタントに買ってもらう難しさ。
陶芸を事業として成り立たせる難しさ。

学校を出てすぐに就職し、守られた環境で言われたことだけやってきた私にとって、すべてを自分の頭で考え、収入を得るということは、想像以上に難しかった。

周りで稼いでいるフリーランスの人たちは、口を揃えて「稼ぐなら大金が動く場所にいるべき」「得意なことで稼いでから好きなことに取り組むべき」と言う。

そんな中で、私も悩みました。

陶芸は趣味にしておいて、収入基盤は別に作ったほうがいいんじゃないか。稼げないことにいつまでも固執せず、さっさと見切りをつけるべきなんじゃないか…

どんどん減っていく通帳の残高を見て、心が折れそうになることは一度や二度ではありませんでした。

 

ここで負けたら現実は何も変わらない

「結局、私にはこの道で稼ぐ才能がなかったのかもしれない」
「もっと現実を見て、安定的に稼げる仕事をするべきなのかもしれない」

稼げない現実に直面するたび、そう思ってしまう自分がいて。もう十分頑張ったんだし、ここら辺で気持ちに折り合いをつけようよ、と頭の中で声がして。

「現実」という壁を前に、戦う気力すら失いそうになっていたんです。

でも、『スカーレット』のあのセリフを聞いたときに思いました。

「ここで気持ちが負けてしまったら、死んだように生きていた会社員の頃から何も変われない」と。

限られた人生の中で、ただお金を稼ぐためだけに働き、その疲れを癒すために稼いだお金を消費する…そんな日々に嫌気が差して、会社を辞めたんじゃないのか。

「これを生業にしたい」と思える陶芸に出会えて、久しぶりにワクワクする気持ちを思い出したんじゃないのか。

一度きりの人生を、後悔なく過ごすために選んだはずの道。このまま諦めてしまったら、絶対に後悔するはず。

再び、心に小さな炎が灯った気がします。

 

好きなことがひとつでもあるのだから

先日、引越しをしたんです。京都から神奈川へ。

引っ越しても陶芸は続けるつもりだったから、窯も電動ろくろも土も、一式すべて新居に運び入れました。

それから2週間ほど経って、本当に久しぶりにろくろを回して作品づくりをしたんです。

そうしたら、自分の中に不思議なエネルギーが湧いてくることに気づきました。無敵感というか、心の昂りのような。

「私にはこれができる」
「これがあるから私は大丈夫」

そんな気持ちで、夢中になって制作しました。嬉しくって、楽しくって、あぁ私は幸せだなぁなんて思いながら。

私には「陶芸」という、好きなことがある。「ものづくり」という、やりたいことがある。

実はそれって、すごく幸せな状況なんじゃないかと思うんですよね。

「やりたいこと見つけよう」と言われても、自分が何をしたいのか見つけられない人が多い中、「これが好き!」と言えるものをひとつでも持っているだけで、とても恵まれているんじゃないかな、と。

だったら、その好きなこと、もっと突き詰めていきたい。好きって気持ち、失くしたくない。

収入の問題は、とても切実です。生きていくために絶対に大事。

だからこそ、好きなことできちんと稼げる道を見つけたい。
稼げないことを理由に、諦めたくなんかない。

そう思っています。

簡単なことじゃないし、綺麗事だと言われてしまえばそれまでだけど、私は夢を追い続けていたい。好きなことをやり続けていたい。

だから、陶芸を諦めない。

改めて、そう心に決めました。

もっといい作品づくりをして、もっと人に必要とされるサービスを考えていく。そのための努力も時間も惜しまない。

それが、私にとっての「負けない」だと思うから。

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ユキガオ
長崎生まれ・京都在住の陶芸作家&ライター&ブロガー。会社員10年目で脱サラし、好きなことして生きてます。
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