
私はまったくの未経験から陶芸を始めました。
はじめは基礎知識もなく土にも慣れておらず、本当に素人の作る器…という感じだったんですが、最近はようやくそれなりのものが作れるように。
そんな私がこれまでやってきた、陶芸の学び方をまとめてみました。
これは陶芸に限らず、未経験から何かスキルを身に付けたいという方すべてに応用できると思うので、ぜひ参考にしてください。
こちらの動画でも、細かい内容をお話ししています!
1.陶芸教室で習う
一番始めやすいのが「教室で習う」というもの。
陶芸に限らず、いろいろなハンドメイド品や工芸において、個人で教室を開いている人は多いです。
個人経営なので気軽に問い合わせできますし、合わなかったらすぐやめられるのもいいところ。
ただし、教室で教えてもらえることには限りがあったりレベルがわからなかったりするのが難点。
習う料金や材料費なども、教室によってまちまちなので簡単に比較できないのが悩みどころです。
まずは「ダメなら次!」という気持ちで、アクセス性や料金的に通いやすいところへ行ってみましょう。
メリット:気軽に始められる、辞めやすい
デメリット:レベルや料金設定の幅があり、選ぶのが難しい
2.本や動画を見て独学
何かを学ぼうと思ったら、すでに出版されている書籍や、Youtubeの動画を参考にするのもアリです。
本にもよりますが、写真だけでも十分わかるように書いてあるものもあります。
ちなみに私はこの本を買いました。
動画もバラエティ豊富なので、自分が見たいポイントを絞って検索してみましょう。(たとえば「陶芸 土練り」など)
だけどやはり、目の前で手取り足取り教えてもらうのに比べてわかりづらい・コツが掴めないですね…
本は、さまざまな技法やデザインを知るための参考程度にした方がいいなというのが率直な感想です。
メリット:安い(もしくは無料)、種類が多い
デメリット:わかりづらい、コツが掴めない
3.学校・大学に通う
学校は、通う人のレベルに関係なく体系的に物事を教えてくれる場所です。
「自分が教えてほしいレベルと違う」とモヤモヤする場合もありますが、基礎からきちんと学びたい人には最適。
特に「一から勉強してスキルを身に付けたいけど、どこから手をつけていいかわからない」という人にオススメです。
何がわからないかわからない、という状況で独学はかなり難易度高いので、一度学校に入ってみるといいんじゃないでしょうか。
ちなみに私は通信制の大学に入り、陶芸以外の芸術分野についても基礎から学びました。
視野が広がるし、さまざまな年代・地域の人たちと知り合えたので、入学して本当に良かったと思っています。
メリット:基礎から体系的に学べる、出会いが多い
デメリット:学費がかかる、レベルによっては物足りない
4.職人さんから習う
その道のプロの技を間近で見て教えてもらうのに、というのが一番手っ取り早い学び方です。
彼らの作るクオリティは確かなものだし、腕はピカイチ。技術レベルはお墨付き。
これまでの勘や独自のコツ(いわゆるカンコツ)で作っている部分もありますが、聞いて何度も繰り返すうちに身につけることができます。
私は実際に、現役の伝統工芸品を作る職人さんに教わっています。(そういうスクールに通って)
唯一の懸念は、そうやって教えてもらえる場所が少ないこと。
職人さんは後継者不足や業績衰退で、慢性的に人手不足だったりします。人に教えている時間がないのも事実。
だけどもし、そういう場所を見つけたら即座に通うことをお勧めします。
メリット:確実なスキルが身につく
デメリット:教えてくれる場所・人が限られている
5.自宅でとにかく作る
私は会社を辞めたあと、めちゃくちゃ時間がある日々があったので、とにかく家で手を動かして制作していました。
設備が不十分だったり、誰かに教えてもらうことはできませんが、スキルってとにかく手を動かさないと身につかない。
家にいる時間があれば、下手でもいいからとにかく作って手を慣らすことが大事だと思います。
陶芸で言えば、「電動ろくろ」が家にないからその技術はあとから身に付けましたが、「手びねり」という方法なら家でもできるのでかなり上達しました。
特別な設備がいらない分野なら、とにかく日々制作するのが一番の近道かもしれません。
メリット:時間を気にしなくていい、手が慣れる
デメリット:誰にも教えてもらえない、習得に時間がかかる
自分の環境に応じて学び方を選ぼう
5つの学び方を紹介しましたが、きっと他にもあると思います。
だけどすべてを実践する必要はなくて、自分の今の環境や経済状況から、できる学び方を選べばOK。
ちなみに私が実践した順番は…
- 陶芸教室
- 大学
- 自宅制作
- 本・動画
- 職人さんに習う
土に慣れながら基礎を学び、自宅でそれを繰り返し復習。本などからプラスアルファの知識を仕入れ、それでも足りない部分を職人さんに習ってプロに近づく…という感じ。
だけど上達のスピードに一番関係するのは、本人のモチベーションなんですよね。
- なぜそれをやりたいのか?
- どれくらいのレベルに達したいのか?
- 技術を身につけた後にどうしたいか?
それが明確でないと、どうしても飽きたり気持ちが入らなかったりして上達が鈍ります。
私は、陶芸で生計を立てられるようになりたかったから、まず作品を販売できるレベルになりたかった。そしてさらに技術レベルを上げて価値を高めたい。
だから今も学びの途中だし、きっと学ぶことに終わりはないなぁと感じています。
まずはモチベーションをはっきりさせること。
そうすれば、いつからでもどんな環境でも、新しいスキルを身につけることはできると思うんです。
何かを始めるのに年齢も経験も関係ない。
やってみたいことがあるのなら、ぜひ挑戦してみてくださいね!
今回の内容は、こちらの動画でも話しています。じっくり聞きたい方はぜひご覧ください!
最新記事 by ユキガオ (全て見る)
- 自分の使いたいものを作る。これからの陶芸のテーマは「原点回帰」 - 2021年4月28日
- 子供が生まれたからこそ感じた「ものづくりの喜び」と「自分の好きなこと」 - 2021年1月9日
- 個展で展示した一輪挿しをネットショップで販売します。 - 2020年7月27日
- 母になりました。 - 2020年6月1日
- すぐに結果を出すことよりも、ずっと続けていくことを大切に。 - 2020年3月29日