
先日、盛大に体調を崩し、一週間ほど入院していました…。
こんなに長いこと入院したのは、中学生で肺炎になって以来なので、正直自分でもビックリ。
好きなことを仕事にして、会社員の頃のような対人ストレスもなく、食事にも気をつけていた私。
だけど今回、一週間も入院するほど体調を崩して気付いたことは「頑張りすぎたら好きなことでも続かない」ということでした。
「これくらいなら」と無理をする癖があった
学生時代から、「ちょっと無理をする」という癖がありました。
部活にしても勉強にしてもそう。「これくらいなら大丈夫」と自分を過信して、無理をする。
その結果、体調を崩すわけです。
社会人になると、さらに無理をするようになりました。
「お金をもらっているんだから」「社会人としての責任があるから」とさまざまな理由をつけて、多少体調が優れなくても会社に行ったし、熱があっても仕事をするのが当たり前だと思っていたんです。
当然、学生時代よりもっと体調を崩すようになりました。
膀胱炎にもなったし、胃カメラを2回も飲むことになったり、原因不明の腹痛や出血が起こったり…
どれもこれも、「これくらいなら大丈夫だろう」と甘く見た結果です。
そしてフリーランスになると、「稼がなくてはならない」「自分が動き続けないと収入が得られない」という不安もあって、余計に休めなくなりました。
「これくらいなら」どころでなく、無理をするのが習慣になっていたんです。
しんどい思いをするのは簡単
「しんどいな」って思うくらい働くのって、つらいことのように思えますよね。
でも実は、私にとっては「楽をする」ことより「しんどい思いをする」ことのほうが簡単なんです。
しんどい思いをしようと思ったら、とにかく仕事を詰め込めばいい。
仕事がたくさん詰まっていると、それだけで無条件に安心しちゃうんですよね。
「自分にはやるべきことがある」と思えるし、忙しすぎるともうそんなことすら考えられなくなるから。
タスクでいっぱいで人間らしい生活ができなくても、「自分の仕事の価値はなんだろう」とか「これからどう進んでいけばいいんだろう」なんて余計な考えも浮かばなくなります。
ついいろんなことを深く考えすぎてしまう私にとって、考える余裕もないくらい忙しい=しんどいのは、とても楽なことなんです。
でも、自分を楽な状態にしようと思ったら、途端に難易度が上がります。
好きなことをしたい、それで生計が十分立てられるくらいの収入を得たい。だけど体も心も楽な状態であるためには、やるべきことを絞ってやらないことを決めなくちゃならない。絞ったことだけで十分に収入を得るためには、価値を増大させなければならない。じゃあ何をするべきか…
そんなことを考えなくちゃいけないわけです。
とても、簡単なことには思えません。
好きなことでも頑張りすぎると続かない
「自分の好きなことをしているのなら、どんな状態でも続けられる」
これは、ある意味で正解です。自分の原動力となるのは「好き」という気持ちであることは確か。
だけど、どんなに好きなことであっても、体に負担をかけたら動けなくなってしまうわけで。体が動かなければ、やりたくてもできないんですよね。
実際、入院したときの私がそうでした。
高熱が続き、頭が朦朧として、お風呂に入ることすらままならない状態。「陶芸をしたい」と思っても、ベッドから起き上がるのがやっと。
そんな状態の自分に、「好きなことだからやれるでしょ」とは、さすがに言えませんでした。
頑張ることは大切。でも頑張りすぎて体を壊してしまったら、元も子もないんです。
こんな当たり前のことさえ忘れてしまうくらいに、私は「頑張る」ことばかり考えていました。
自分の体が一番の仕事道具
私が入院したあと、友人の中村ひろきさんにこんなことを言われました。
風邪や熱って、たまたま運が悪くて起こるものではないからね、ひとつひとつ理由があるんだよ、同じ場所で生活してても、起きる人はいつも起きるけど、起きない人には起きないでしょ、月1回でも多いのに、3回はさすがに異常🙊ろくろ以上に大切な商売道具は自分の体だよ👍
— 中村ひろき / 断食の専門家 (@you_chiryoin) 2019年5月12日
(そう、実はこの一ヶ月で3回体調を崩していたんです…)
「ろくろ以上に大切な商売道具は自分の体」という言葉を見たとき、ハッとしました。
好きなことを仕事にしているし、家にはいつでも陶芸をすることができる環境がある。だったら体が動く限り、どんなにきつくても、たとえ風邪をひいて熱があっても、仕事をしなければ…
そう思っていたことに気づいたんです。
自分の体のことなんて二の次で、何よりも仕事を最優先にしていた自分がいました。
だけど、どんな道具が揃っていたって、それを使うのは自分自身。何かを作り出すために発想することも実際に手を動かして形にすることも、自分の体がきちんと動くからこそできる。
そう気付かされたんです。
仕事のことばかりを考えるあまり、体を労わるという概念がすっぽり抜け落ちていました。
当面の目標は「頑張りすぎないこと」

Photo by. takumi YANO
これはフリーランスに限らないのですが、自分の体が動かなければ、仕事だって家事だって遊びだってできなくなります。
特にフリーランスで問題になるのは、自分の代わりがいないという点。
私が会社員の頃は、体調を崩して休んでも誰かが代わりに会議に出てくれたり、自分がやるべきだったことをやってくれていました。
でもフリーランスになった今、それはまったくできません。自分が仕事を進められなかったら、そのぶん遅れていくだけです。
私も入院したことで、いろんな人に迷惑と心配をかけました。抱えていた仕事は、納期を遅らせてもらうことになりました。
もちろん仕事だけでなく、家族にも心配をかけました。夫はすぐさま東京から帰ってきてくれたし、母も長崎から駆けつけてくれました。
もう、こんなことはしたくない。
そのためにも「頑張りすぎないこと」、これを当面の目標にしようと思っています。
「仕事を抱えているのならもっと頑張れよ」と思われるかもしれません。私自身も、そう思います。
だけど、頑張りすぎてすべてがストップするようなことにはしたくないんです。
そのためにも、自分の稼働できる時間や必要な休憩時間を様子見しながら、無理をせずに仕事を進める方法を考えていきます。
もしこのブログを読んでいる方で無理をする癖がある人には、「無理しすぎないこと」「体を一番に考えること」の大切さを伝えたいです。
自分の体はひとつしかありません。何をするにも、体あってこそ。
好きなことを続けたいと思うならなおさら、頑張りすぎないようにしましょうね。
ユキガオ
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