
こんにちは、ユキガオ(@yukigao_22)です。
突然ですが、あなたはツイッターを使っていますか?
使っているなら、どんな人たちをフォローしていますか?
実際の友達?好きな芸能人やアイドル?政治家?スポーツ選手?起業家?ブロガー?
僕はね〜、全国の動物園の公式アカウントをフォローしてるよ!
そ、そうなんだ…
私は「生き方を参考にしたい」「考え方が面白い」と思った人たちをフォローしてるかな
それって何してる人たちなの?会ったことある?
職業や年齢はバラバラだね。会ったことない人の方が多いよ。
会ったこともないのに、ツイート読んでて楽しいの!?
色んな考え方や生き方が刺激になるから楽しいよ
インターネットの輪郭は消えたのか?
急にこんなことを言い出した理由は、こちらの本。
この本では、インターネットの寵児と呼ばれる家入一真氏の経歴を辿りながら、インターネットの歴史を紐解いていきます。
そしてインターネットが社会に与えた影響、インターネットという概念の変化についても論じられていく。
そんな家入氏が感じている問題点は、この言葉に表されています。
インターネットがその輪郭を失った今、上手くは言えないけれども、弱い人たちやマイノリティが守られる「聖域」としての期待からかけ離れた、逃げ場のない、むしろ息苦しい世界になりつつあると感じているのです。
かつて「インターネットの世界」と言えば、誰が発言したかの個人特定はほとんどなされない自由な場所だった。
それが今や、フェイスブックにツイッター、LINE、インスタグラム…
現実のつながりがそのままインターネット上のつながりになってしまっている。
フェイスブックに投稿したことは会った時に言及されるし、ツイッターにポエムなんか投稿しようもんなら「イタい」と嘲笑われる…
まるで「田舎町」のような閉塞感を感じませんか?
本来、自由だったインターネットが現実世界と結びついて不自由になっていく。
それが「インターネットの輪郭が消える」ことであり、今私たちに突きつけられている課題なんだということです。
タイムラインは自分の箱庭
ツイッターのタイムラインに流れるのは、自分がフォローしている人たちのツイート。
自分がフォローしている人の意見や趣味が表れるそのタイムラインは、見ていて心地いい場合が多いでしょう。
自分に反する意見もほとんどなく、「面白い」「素敵だな」でいっぱい。
もし不快なツイートをする人がいれば、フォローを外すかミュートすればいい話。
そうしていくうちにタイムラインは自分の「お気に入り」や「好き」で占領され、その世界が「常識」と化してしまう。
自分の趣向に合った人たちだけと繋がった結果、限定的な情報しか見ないようになった。
私も先日こんな発言をして、ふとそう感じました。
インターネットの存在がこれほど浸透して現実世界との線引きが曖昧になってる今でも「え、ネットで知り合った人と会うの?」と感じる人がいるのが不思議。自分が思ってる以上にまだマイノリティなのかもしれないなぁ。
— ユキガオ (@yukigao_22) 2016年12月17日
私がフォローしている人たちは、インターネットの繋がりから現実世界でも繋がりを持って交流している人たちが多い。
私自身もそう。だからそれがマジョリティだと感じていました。
だけど実際には「え、ネットで知り合ったの?」という反応を目にして、逆に私が驚くこともある。
それって、自分の世界が狭くなってたってことかもしれないなぁって思ったんです。
飛び出せる人が生き残る世界へ
じゃあそんな状況をどうやって打破したらいいのか?
家入氏は「飛び出そう」と言っています。
自由なようで、実はとらわれていることに気づき、自分を中心とした世界から飛び出せる人がこれからのインターネットの世界でも活躍し続けることができるはずです。
居心地のいい自分の庭から飛び出して、全然知らない土地や店で知らない人と出会う。
そこで出会う「偶然」を大切にすることが、自分の世界の縮小を止めてくれるんじゃないか。
家入氏はそう考えています。
今の時代、常にスマホになんらかの通知が届き、アプリを開けば誰かと繋がった世界に引き込まれてしまう。
それが心地いい場合もあるんだけど、息苦しくなることもありますよね。
そんな時代だからこそ、インターネットの世界から抜け出して、現実世界で自分の行動範囲を広げてみる。
そこで「自分はまだ知らないことばかりだったんだ」「こんなに面白いものがあるんだ」と気付く。
そういう時間を持つことが、すごく大事になってくるんだろうなぁと感じます。
動くことで見えてくるものもある
どこか一箇所にとどまっていると、人はその環境に慣れていくし、その世界の常識を疑わなくなる。
私がサラリーマンだった頃は、まさにそうでした。
その会社でしか通用しない常識が、まるで世の中の常識かのごとく刷り込まれていく。
だけどいざ飛び出してみると、会社の常識が社会の非常識であることもたくさんあった。
サラリーマンとして働くことが一番安定していて幸せなんだという人ばかりだったけど、そう思わない人もいることを知った。
実際に飛び出してみないと見えないことはすごく多いんですよね。
飛び出してみて「やっぱり元の場所が良かった」と思うのも一つの発見だし、違う場所が心地いいと思えばそれも発見。
そうやって動いてみることで、自分の価値観を見つめ直すことができます。
だからこれからも、自分の常識とか考え方にとらわれず色んなところへ飛び出していきたい。
家入氏は優しい人だ
余談ですが、先日家入氏の講義を聴きに言って「この人は優しいなぁ」と感じたんですが、今回本を読んでも同じことを感じました。
この講義の際も、「甘えを許さない社会になりつつあるけど、許したっていいじゃないか」ということをおっしゃってました。
この「さよならインターネット」にも、こんなことが書かれています。
一日や二日、誰とも会わなくても、世界はあなたを置き去りになんかしない。それで消える世界なら、その程度のものだったと思ってほしい。
インターネットに救われたからこそ、インターネットを使って誰かの手助けをしたいという気持ちが、この本全体から伝わってくる。
CAMPFIREしかり、BASEしかり、polcaしかり、素晴らしいプラットフォームを生み出している家入氏。
彼の考える「インターネットのこれから」を覗き見ることができる一冊でした。
インターネットと昔から付き合っている人も、デジタルネイティブ世代にもオススメなので、ぜひ読んでみてください!
ユキガオ
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