すぐに結果を出すことよりも、ずっと続けていくことを大切に。

2020年3月現在、新型コロナウイルスによって社会はすっかり様相を変え、それまでの「当たり前」は姿を消しました。

世界的な大混乱の中、経済的なダメージを受けた方も少なくないと思います。

幸い、私の周りではまだ感染したという話を聞きません。とはいえ、予断を許さない状況であることに変わりはありません。

かくいう私は、ネットやテレビから情報を拾いつつも、妊婦としての体の変化になかなか追いつけない日々を送っています。

(関連記事)新しい命を授かりました。

そんな日々の中で、今のことやこれからのこと、色々と思う部分があるので、まとまらないかもしれませんが文章に残しておきたいと思います。

 

妊婦でありながら仕事を続ける難しさ

2020年2月に、陶芸家として初めての個展を開催しました。

個展会場写真

人生初の個展を終えて感じる、たくさんの感謝と個展の楽しさ。そして今後に向けて。

2020年2月12日

初めてにしては(初めてだからこそ、だったかもしれませんが)、たくさんの人に見てもらうことができ、成功だったなと感じています。

ただ、それ以降、ほとんど制作ができていません。

燃え尽きたからとかではなく、妊娠による身体への負担が大きすぎて、とても陶芸ができる状態にないからです。

陶芸というのは、力仕事。

土を運ぶにしても練るにしても、ろくろを挽くにしても、重労働です。

腹筋に力を入れなければならないそれらの作業は、妊婦にとって非常に危険なもの。

こんなに何もできなくなるものなのか…と絶望する日々です。

産む直前まで元気に動き回れる妊婦さんも入れば、産む数ヶ月前から入院して絶対安静を強いられる妊婦さんもいます。

こればかりは個人差が大きく、いざ自分が妊娠するまで分からないものです。

そんな中、私は中程度に体がしんどくて、家事やパソコン仕事くらいならできるけど、それ以上動くのは難しいという状態。お散歩すらまともにできません。

出産後はもっと大変で壮絶な毎日を送ることになる…と分かっているので、今のうちにやっておきたいことは山ほどあるんですが、なかなか思うようにはいきません。

無理をしてお腹の子に障ったら…と不安になりつつも、周りに取り残されてしまいそうで焦ってばかり。

仕事を続けたい。
ブランクは極力減らしたい。

そう思っていたのに、気づけば陶芸に関してはすっかりブランクが大きくなっています。

注文を受けたくても、受けることができない。新しい作品づくりに取り組むこともできない。

お腹の中ですくすく育つ赤ちゃんとは対照的に、私自身の存在価値はどんどん小さくなっているような気がしています。

 

今は「家から出ないこと」が何より重要

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、世界では続々とロックダウン(都市封鎖)が行われていて、経済活動がほぼストップしています。

日本でも、東京をはじめとする各都市で「週末の外出自粛要請」が出されています。(3/29日現在)

いち個人事業主としては、経済活動が縮小することの恐ろしさを感じる一方で、いち妊婦としては感染拡大の不安が非常に大きいです。

世界がここまで緊迫した状況ではなかった頃、いかに経済を回すかにフォーカスしていた人が多かったように感じます。

でも、今はもう状況が違う。

とにかく感染拡大を防がなければ、助かるはずの命も助からなくなってしまう。苦しまなくて済んだはずの人が、苦しむことになってしまう。

だからこそ、むやみに家から出ないことが何よりも重要で。

経済を回したいという気持ちや、滅入った気持ちを明るくしたい気持ちはすごくすごく理解できるんですが、その行動によって誰かの命を奪ってしまうかもしれないということを考えてほしいなと思います。

そして妊婦としてできることは、とにかく感染しないよう注意すること。それだけです。

妊婦は、服用できる薬がかなり限られています。また、レントゲンやCTなど放射線を使った検査ができません。

さらに、お腹に別の命を宿している関係で、免疫力が普通の人より格段に低い状態です。(免疫力が高いままだと、お腹の赤ちゃんを排除しようとするため)

効果的なワクチンもなく、それが妊婦に使えるかどうかも分からない今、絶対に罹患するわけには行きません。

もともと体調が安定しないので外出はしないようにしていたんですが、今後は「気分転換に」とスーパーへ買い物に行くことも控えようと思っています。

また、私よりも外出している夫は感染リスクが高いので、家の中でも食器やタオルを分けたりといった対策をして、家庭内感染が起こらないように気をつけています。

感染が始まった2020年1月末からはだいぶ外出しているので、これから感染する可能性はあります。

それでも、今できることは「家から出ないこと」と「免疫力を下げないこと」だけ。

そして、インターネットを通じて「むやみに外出しないで」「自分が感染してると考えて行動して」「自分と周りの人を守るために賢明な判断をして」と伝えることだけです。

 

即効性より継続性を重視したい

世の中が混乱に陥っていること。自分自身が妊娠して思うように活動できないこと。

この2つが重なったことで考えるようになったのは、継続性の大切さです。

会社を辞めて陶芸の道に進み始めてからの3年は、正直、即効性を求めていたなと感じます。

すぐに結果を出さなければ、収入もないし注目してもらうこともできない。

そう考えて、とにかくすぐに動くこととすぐに結果を出すことを追い求めて走り続けていました。

でも、こうして経済活動が止まりかかっている今、そして自分自身の体が動かせない今、即効性を求めることはできない。

じゃあどうすべきなのか。

その答えは、またいつかは経済が回り始め、私自身も動くことができるようになったときに、自分の活動を再開して続けていくことじゃないかな、と。

そしてそのためには、健康に生きていることが何より大切で。

今はとにかく、慎重すぎるくらい慎重になって命を大切にしながら、「今」に結果を求めるのではなく「未来」を見据えた行動をしなければならないな、と。

もちろん未来がどうなるかなんて分からないし、今を楽しむことも大切なんだけど、焦ってもどうしようもないこともあるから。

今は、じっと耐えて次のタイミングが来るのを待つ、という辛抱強さも必要なんだと思います。

即効性より継続性に重点を置いて、これからも陶芸を続けていきたいし、ずっと続けられる生業にしたい。

そんなことを、このタイミングで考えさせられました。

私の周りの人たちが明日も無事でいるといいな、今やっている好きなことを諦めないでいたらいいな、と思いながら。

 

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ユキガオ
長崎生まれ・神奈川在住の陶芸家。会社員10年目で脱サラし、好きなことして生きていくために奮闘中。
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