毎年味わっている「一年の始まり」なのに、新年を迎えるたび気持ちがぎゅっと引き締まるから不思議。
大晦日にはカメラロールを見返して一年を振り返り、元日の今日は、これから迎える一年に想いを馳せていました。
「新年の抱負なんて、立ててもどうせすぐに忘れてしまうから」
そう思ったものの、書き残しておけばどこかで振り返ることもできるし、また一年が終わったときに反省することもできるよな、と。
というわけで、2019年にやってきたことや考えたこと、そして2020年から先の生き方について、書いていきたいと思います。
2019年は「個人的働き方改革」の年だった

2019年は、その前の年に比べてイベント登壇や自主イベント開催をぐんと減らした年でした。
だけど1月には、大勢の人たちの前でお話させてもらえる機会があって、いつも通りのスピード感で始まった一年。
また、2018年末に募集した「polcaでの器購入」が想像を超える数となり、一年中ほとんどその制作に追われることとなりました。
だけどそのおかげで自宅に窯とろくろがやってきて、自宅での制作ができるようになったのは大きな変化だったな、と思います。
2016年に入学した通信制の大学も、3月に無事卒業することができました。4月には結婚式を挙げることもできました。

ただ、一年を通して振り返ってみると、体調を崩すことも多々あって。やっぱりそれは反省点です。
特に、入院することとなった5月。これまでの「無理してでも頑張る」という姿勢がどれほど体に負担をかけていたのか、痛いほど知ることとなりました。
それ以降、無理な働き方をやめ、身体的・精神的負担となることをどんどん辞めていけたのは、いい変化だったかな、と。
さらに9月には妊娠が判明し、つわりで2ヶ月ほど動けない時期があり、改めて自分の働き方を見直すこととなります。
また、11月には京都から神奈川への引っ越しもありました。
陶芸を学ぶため、そして「憧れの街に住みたい」と思ってやってきた京都。そこから神奈川県という誰も知り合いのいない新たな土地へ。
住環境として変化が大きいのはもちろん、これまでやっていた仕事も一旦打ち切ってゼロからのスタート。
しかし妊婦という状態からのゼロスタートには様々なハードルがあって、「働く日数・時間」という観点だけでなく「働く場所・稼ぎ方」そのものを見直さなければならないことも思い知らされました。
2019年は、自分のこれまでの働き方や収入の作り方に対する転換期になったなと感じます。
とにかく走り続けてきたこの3年間
▲Photo by. Ayumi Kusaba
働き方について考えさせられた2019年。
それを改めるためには、その前の約3年を振り返る必要があります。
2016年、私は会社を辞めて陶芸を始めました。「これからは第二の人生だ」と。
2017年、それはもうめまぐるしく動き続けた年でした。SNSでの発信を通して様々な人たちと出会い、新たなチャレンジを続けた一年。
2018年、まだまだ新しいチャレンジを続け、あっという間のようで一年とは思えない濃密な日々を過ごしてきました。
そして2019年、年初からのイベントや卒業制作、結婚式…と走り続けていた私に対し、ついに体がSOSサインを出しました。
会社を辞めてからの3年を振り返ってみると、「何者でもない私」が何者かになりたくて、必死に奔走していたように感じるんです。
Twitterという流れの早いSNSを利用していたこともあり、立ち止まる暇がなかった。立ち止まったら成長がとまるんじゃないか、みんなに忘れ去られるんじゃないか…そんな不安もありました。
おかげで物事はぽんぽんとスピード感を持って動いていったし、立ち止まらなかったからこその成長もあるとは思います。
だけど、あまりに早い流れに飲まれて、地面にしっかりと足をつけることすらできなかったのも事実。
本来ならじっくり考えるべきことも、「早く動くため」と蔑ろにしてしまい、それが失敗を招いたことも多々あった。
走り続けることの大切さと同時に、立ち止まることの大切さも痛感した3年でした。
2020年からは内省しながらじっくり進む
▲Photo by. takumi YANO
3年間走り続けたおかげで、土台はある程度固めることができました。
これまでのテーマが「新しいことを早く」だったとしたら、ここからのテーマは「今できることをじっくり」かな、と。
流れに身を任せて面白いことに首を突っ込むことも大切だったけれど、これからは自分の内側と向き合って内省しながら、本当に自分がやるべきことにリソースを絞っていく。
Twitterを辞めたのも、そのためです。
幸いなことに、私は新しい命を授かり、このまま何もなければ春には母親となります。
どうしたって、子供のことが優先順位の第一位になる。否応なしに、時間の使い方を考えさせられるわけです。
だから「限られた時間の中で、いかに自分の人生を築いていくか」を考えたい。
それに、陶芸という私の大切な軸も、もっと太く強いものにしていきたい。特にアート作品をもっと生み出したい。
そう考えると、新しいことを始めるよりも、今できることを深掘りしたりそこから幅を広げるほうが大事だなと思ったんです。
2020年、2月に個展を開催します。それ以降も、可能な限りは作品を作り続けます。ただしそれは、目立たないかもしれません。たくさんの人の応援を受けることもないかもしれません。
それでも一歩一歩、踏みしめるように進む。
そんな年に、そんな2020年代にしていきたいなと考えています。
これからも活動を応援し見守っていてもらえると嬉しいです。2020年もよろしくお願いします!
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